ACミランの日本代表MF本田圭佑は今季4試合3得点と絶好調だが、第2節のパルマ戦で見せたヘディングでのゴールがフィリッポ・インザーギ監督直伝による攻撃オプションであることが分かった。イタリア地元紙ガゼッタ・デロ・スポルトが「ミラン、天使と悪魔」との見出しで特集している。 同紙はインザーギ新政権においてミランの攻撃が進化している点に着目。「昨年のオプションはマリオ・バロテッリだけだった。だが、ピッポはパスをつながせ、4人のFWがゴールを決めている。エルシャラウィはまだウェイティングの状態だ」と指摘している。 今夏の移籍市場でリバプールに移籍したイタリア代表FWバロテッリは昨季公式戦18ゴールを決めた。サンパウロに移籍したMFカカが9点で続いたが、攻撃面でのバロテッリへの依存度は高かった。 だが、今季は違う。同紙は本田と元フランス代表FWジェレミー・メネズが3得点、今季新加入のFWジャコモ・ボナベントゥーラとフェルナンド・トーレスも1点ずつを挙げている点に触れ、万遍なくゴールを取れている攻撃陣を評価。また、開幕前の親善試合でも、エルシャラウィ、本田、ニアンが3得点、ジャンパウロ・パッツィーニが2点、メネズとバロテッリが1点ずつ奪っていることも指摘している。 「本田やボナべントゥーラのような選手がサイドで常に上下動していれば、相手はそこからのクロスを封じるのは難しい」 記事ではそう報じ、インザーギ監督から3トップの右を任されている本田とボナベントゥーラの豊富な運動量とクロスを高く評価。また、同紙は14日のパルマ戦の前半37分にゴールを決め、20日のユベントス戦の前半27分にも唯一の決定機を作った本田のヘディングシュートについてもインザーギ監督の練習の成果が出ていると分析している。 「パルマ戦での2点目の本田のヘディングは、7月中旬からインザーギが練習で繰り返していたものだ。ボランチでボールを回して、サイドバックがオーバーラップする。アタッカーはサイドバックの攻め上がるスペースを空け、中央に寄る。そこにクロスを入れるというもの。ピッポが毎回練習し、今結果が出てきている」 本田がエリア内にカットインし、ヘディングでフィニッシュする攻撃の形はインザーギ監督がトレーニングで構築したものだという。現役時代に欧州屈指のストライカーとして鳴らした“スーペルピッポ”の指導が、本田のヘディングによる得点パターンを開拓した一因となったようだ。 「すべてのクオリティーが加わり、フォーメーションも変わった。トーレスが入る時は4-2-3-1。メネズが真ん中の時には4-3-3。サイドは人材豊富で問題ない。すべての攻撃のクオリティーを提供する」 攻撃陣が活性化したことで、複数のシステムをこなせるほど戦術的な幅が広がったミラン。反面、課題も存在する。 「守備は地獄。セットプレーごとに敵がお祝いをする。守備が弱く8失点している こんなに酷いのは31年ぶりのことだ」 同紙は好調の攻撃面を“天使”、4試合8失点という脆弱な守備を“地獄”とし、前線の攻撃力を称えつつ、伝統的に堅守を誇ってきたミランの守備力の低下を厳しく批判している。
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